二〇〇六年五月に日中文化交流協会訪中団の一員として北京を訪れたのに合わせて、七年ぶりに北京の地鉄に乗ってみた。現在、北京の地鉄は全部で四本。総延長は一一四キロである。ただしそのうちの二本(八通線と13号線)は地上を走るため、完全な地下鉄は1号線と2号線だけだ。2号線が皇帝の住んでいた紫禁城(故宮)を大きく取り囲む環状線であるのに対して、1号線はこの環状線を東西に直線で串刺しにするような格好になっている。
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2号線の線路は、旧北京城の城壁にほぼ忠実に沿っている。前門、建国門など、門のつく駅名が非常に多いのはこのためである。ソウルの地下鉄にも同様の駅名があり、かつての城壁の跡をしのぶことができるが、地下鉄の線路は城壁とは全く関係なく敷かれているので、城がどういう形をしていたかはわからなくなっている。これに対して北京では、城壁や門はほとんど消えても、地鉄の路線図を通して城の形は保たれているわけだ。1号線の線跡は、七年前よりも東に延びていた。北京一の繁華街である西単と東郊の四恵東の間が開通し、天安門西、天安門東、王府井といった北京の心臓部に位置する駅が新たに開業していた。